2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

指(5)

またまた前回の続き。まとめると、 1 そもそも引きつけに必要な上半身の最低限の筋肉が足りない、または諸事情により全般的な上体の筋量を増やす必要がある、なら種々の懸垂でいいし 2 安全に指力を強化したければフィンガーボードにハングすればいいし 3 ク…

指(4)

前回の続き。以下のハングの秒数でギリギリになるように、ホールドを調整するか加重するか片手ずつにする。 サンプルA(パワー) 1 5秒ハング―5分レスト 2 これを繰り返す。できなくなるか、フォームが崩れたら即終了。 サンプルB(ビーストメーカー方式、パ…

強傾斜(2)

強傾斜トレーニングのtipsその2。 ・システムボードがあるなら、様々なスタイルの課題を設定して左右対称になるように登る。マブシ壁でも、好きなホールドとムーブばかりにならないように意識するだけでずいぶん違う筈。 ・ランジ連発では体幹に来ないので、…

指(3)

指トレのことをいろいろ調べて行き着いたことには、最も効率的なフィンガーボードトレーニングプランは、実はもっともシンプルなやつなんじゃないかと。 われわれはそれぞれに登攀スタイルも違い、出せる強度も違い、主戦場も異なる。魔法の弾丸は存在しない…

強傾斜

概ね135度以上の強傾斜を使ったトレーニングを考える際のガイドライン。ムーンボード等が設置されていればその課題を登ればいいのだが、そうでない場合も、マブシ壁さえあればけっこう充実した時間を過ごせる。その際のtips. 1 トレーニングなので落ちても気…

指(2)

指については、どうも関節と腱の構造変化が不可欠であるもよう。フィンガーボードに真剣に取り組むのが初めての人は自重で行おう。それで十分な刺激になる。 ちなみにぶら下がらずとも登れる初段はいくつもある。だからどこまで求めるかなのだが、これは往々…

持久力(8)

年を取るにつれて丸くなる、というのは半分本当だ。これは余裕が出てくる、というのと似た顔をしている。精神の衰えと円熟も、パッと見は紙一重になることがある。 *** さて、James Pearsonによるパワーエンデュランストレーニングが動画投稿サイトで説明…

オソマァ!

指が痛い。関節が痛い。重たい身体でキャンパスボードに第一関節でぶら下がってはいけません。 また、ポジションが分かったからといって俵持ちで薬指に全開の負荷をかけてはいけません。痛めます。 それで痛くなったからって二本指クライミングなんてしちゃ…

持久力(7)

英国はJames Pearsonによるボルダー壁でできるエンデュランス・トレーニング。 1 自分にとってまあまあの難しさのボルダー課題を3つ選ぶ 2 登る 3 ガバをつないでダウンクライム 4 次のスタートホールドまたはその近くのガバでレスト 5 登る これを3課題で1…

たまに行くなら

尺度として登攀時間とレスト時間の割合を取り入れると、また違った見方でセッションを組み立てることができる。気分も変わって一石二鳥かもしれない。 *** 用意するのはシステムボードかまあまあの難しさの長モノ。 1 シェイクなしで落ちるまで動き続け、…

昔ながら

以前に述べたボルダー壁でできるスーパー簡単なワークアウトの補足。パワーエンデュランスのトレーニングになると思われる。 1 前傾壁でポジティブなホールドの簡単な課題を選ぶ 2 ワンムーブごとに足を切って、ポジションを作って懸垂する 3 1と2を繰り返し…

Self-disciplined

登攀時間とレスト時間とのバランスで、ボルダーセッションの質も変わってくる。パワーを上げたければ強度を上げる必要があり、強度を上げればより多くのレスト時間が必要となる。逆もまた然りである。同じ時間のボルダーセッションでも、中身によって趣はま…

Expectation

クライミングにおいて、一見不可能そうな状況から登れてしまうことはまれに、ある。 旅行中に何かの課題が宿題になりそうになって、時間が切れそうになって、焦って打ちまくって、気持ちも千々に乱れて、指は開いてきて、ロックもままならなくなる。バラせて…

踊り子

クレアチンをロードするのは、前回の記事の、無酸素非乳酸系における燃料をチャージしようという狙いだろうけど、クライミングの場合、それで自重がふえてしまうのが問題なんだよな。2キロふえたらひとによってはずいぶん困ると思う。 そしてこれはMaxの出力…

カガク(2)

前回のつづき。ホースト氏曰く、主な陥穽は2つあって、 1 クライミングでは3つの代謝系を全部使うので、1回のセッションで3つともトレーニングしようとする。たとえば ・キャンパでパワトレ ・フィンガーボードでパワーエンデュランスのトレーニング ・4×4で…

カガク(1)

アメリカにはロッククライミング研究者連盟のようなものがあるらしい。日本でもスポーツ・身体運動系の分野で前腕の筋力の変化等を調べたものを見たことはあるが、クライミングに特化した研究自体がそんなにないような・・・いや、調べたらあるのかな。 そう…

熱量

アダム・オンドラが『Just Do It』(5.14c)をオンサイトした動画に彼自身のコメンタリが入っていて興味深かったのでメモ。 当日は風が強く寒く、オンサイトには適していない状況だったそうな。ローカルから「今日じゃない方がいいかも」とそれとなく示唆され…

カレー

年齢を重ねてもハードに登っている人は山ほどいる。回復が遅くなるなんて言うけれど、実際のところはどうなんだろう。 ビル・ラムゼイ曰く「1日レストで2連登目の感じ、2日レストで1日レストしていた分だけ戻る」 ・・・1日プラスする感じみたいだ。兎にも角…

ガイドライン

何をいつ摂るかを問題にして、どう摂るかを気にしないことはよくある。折角だから食事をたのしもう。好きなように食べればいいって? ごもっとも。食べたらそのぶん動けばいいって? その通りだ。たとえば暇つぶしに食べることをやめれば、それだけで食事の…

集中力の醸成(2)

・ポジティブなセルフトーク おお、定番ですね。呼吸しろ、とか、足を意識しろ、とかやさしく持て、とか、これはできるムーブなんだ、とかあとワンムーブ頑張れ、とか出しきれ、とかそういうひと言系。ネガティブな奴がいたら離れるというのも一法です。 ポ…

集中力の醸成(1)

登攀の際に集中力を高め維持するためのtips。 ・登るまえにできるだけ心配事をなくす 携帯電話会社からの高額請求や警察からのスピード違反の知らせにビクビクしていてはクライミングどころではない。映画を観るまえにケータイをOFFにするのも半分くらいはこ…

Weekend Warrior

リーマンクライマーの週末の決戦に役立ちそうなTipsを見つけたので紹介。Weekend Warriorというとまるで企業戦士みたいに聞こえてくるから妙である。平日はオフィスでレストしている、なんてね。まさか。 1. 前回のセッションから100%回復した状態で岩の前…

向き合い方

何の? 目標への。 ・目標課題を下からワンムーブずつバラさない で パートに分ける ・核心のムーブを早々に決めてしまわな で よくよく探す ・ムーブがきつくて大変なとき、出力を上げようとばかりしない で 腕や足や胴体の感覚に集中して、トライごとにム…

7 Go Rule

・数回トライしてできるか、全然できないか ・登れる課題は登っちゃったし、他はムリなのばっか ・核心がイミフなの以外、だいたいの○○(グレード)は登れる ・この課題はやんない、なぜなら○○(自分の好みに合わない、指に悪そう、こんなのクライミングじゃ…

I can believe that

hard work leads to success、だって。 アメリカのマーゴ・ヘイズが自分で言っていた自分の長所。ヤンヤはヤンヤで、人としてアスリートとして成長するために、コンフォートゾーンから出ることの大切さを説いているし―家族が録画してくれた世界選手権の録画T…

懸垂

ですかシンドイですね。クライミングやっといて何言ってんだという話だが、私も苦手である。 で、アダム・オンドラの肩がいいというから、肩まわりにいいという懸垂バリエーションを紹介。 ・腕は伸ばしたまま ・肩を入れて肩甲骨を下げる。 肩をすくめてし…

DAT

年始の暇つぶしにウェブ上をウロチョロしていたら、アダム・オンドラにクライミング的体力テストを行わせた結果について触れたものがあった。9cを登ってしまうクライマーを数値化したい人はそりゃあ大勢いますよね。で、続きを見ると ・指がまあ強い 20mmエ…

の王国

E・ホーストによる上達のためのTipsというのがあったのでどんなもんかと思って読んでみたら「まず登りこめ」とのことである。5.13/V10以上のスキルがあれば強くなることを第一に考えてもいいが、それまでは登りこみが優先順位のトップに来る、だって。最低週…

1-4-7

キャンパで1-4はできるが1-4-7ができないときの練習法をウェブ上で見かけたのでメモ。 1 1-4-5-8 2 1-3-6-8 3 1-4-6-9 の順で段階を踏みなさい、とのこと。おそらく1は1個下のラングから、2は2個下のラングから、それぞれ最大距離を出すという趣旨だと思われ…

指(1)

指の痛みの原因といっても、関節、腱、腱鞘、筋肉、神経のどれがどうなっているのかわかりにくいし、痛みが出る箇所そのものをどうにかしようとしても解決しないことが多いので、難儀するのが常である。 「指を曲げずに登れ」なんて言われても困るが、さりと…