Self-disciplined

 登攀時間とレスト時間とのバランスで、ボルダーセッションの質も変わってくる。パワーを上げたければ強度を上げる必要があり、強度を上げればより多くのレスト時間が必要となる。逆もまた然りである。同じ時間のボルダーセッションでも、中身によって趣はまったく違ってくる。

 

 パワーエンデュランスなら4×4でなくても「20分で20課題登る」でもいいし、もう少し強度を求めるトレーニングなら「20分で6課題登る」でも構わない。混んでいるジムだとこういう方法が実施しやすい。

 

 こう書くと本当に簡単そうで、たしかにそれほど難しく考える必要はないのだ、本来は。ここで難易度について言い落しているのは、それこそが根本的な問題だからである。これをうまく設定できる奴が賢者なのだと思う。

 

 1強くなりたいという欲望に焦がれていて―でなければプッシュしきれない―2己のことをよく分かっていて―そうでなければ適切な課題設定ができず己の身体の声も聞けない―3その時々で1と2の折り合いをつけられる、これは相当賢いよ。これが簡単にできるようならトレーナーやコーチの出番は少なくなるよなあ。

 自律か。遠い。