2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Unfortunate Reality

in climbing、それは指皮。 *** 指皮の話で盛り上がれる人たちってクライマー以外にいるのだろうか。手先を使う職人さんとか? いや、そもそも無口な気がするし、母数もすくなそうである。野球の投手もものすごく気をつかうだろう。しかしクライミングと…

パワーエンデュランス

課題のムーブはできるのに、つなげられないとき(以前の記事でいう1のとき)、パワーエンデュランスの出番がやってくる。 *** 4×4やサーキットトレーニングをおこなうと、むずかしくてパンピーなルートを容易に感じられるようになるといわれている。パワ…

すろうぱあ

スローパーといっても形状は多様で、それぞれに適切な持ちかたとポジショニングがあるから、奥は深い。ファットピンチからラップ、コンプレッションにちかづくものもあって、上体の筋肉を多く使うし、持ちかたの工夫で掌や手首をこねくり回したりするから、…

パワトレ

技術だ技術だといったそばからパワーの話。人生ブレてナンボです。 *** パワートレーニングって別にキャンパスボードがなくてもできるよね。と、いうか、そもそもパワトレって何だ? 食えるのか? 接触筋力(コンタクトストレングス)の向上、指力強化、…

指力

手指のトレーニングはものすごく人気があるのに、足指に関するそれがあまり見当たらないのは何故だろう。岩との接点でいうなら、足指だって手指とおなじくらい重要なはずである。 おそらく手と足、というふうにとらえるから、手を優遇してしまうのだ。前脚後…

4×4(フォー・バイ・フォー)

角材の規格の話、ではなくて。トレーニングの話。 *** 最近だと『クライマーズ・バイブル』にもとりあげられているし、ポピュラーなトレーニング法のひとつといってさしつかえないと思われる。にもかかわらずジムで実行している人をあまりみない。どうも…

チョーク(2)

「チョークなんて要するに炭酸マグネシウムの粉だろう」とあなどってはいけない。チョークひとつで核心の一手が止まるようになる、こともある。いやホント。 そもそも炭酸マグネシウムがどうして滑り止めに使われるのか、あれは汗を吸うからだよな。ほかのも…

練習のリズム

平日働いて土日休みのサラリーマンクライマーの場合、岩場に出かけるのは基本的に週末である。で、土日をパフォーマンスのための日とすると、その二日間の初日である土曜日に100%の状態になっている必要がある。これをさまたげるような行いは避ける、そうい…

のばし持ち

クリンプはカチ持ち、オープンハンドはのばし持ち、かなあ。 ずばりカチッと持つカチ持ちに比して臨場感が足りない気がする。押さえ持ち、だとぶらさがっている気分が出ないし、掛け持ち、だと伸びている感じが足りないし―カチ持ちだって掛かっている―、ペタ…

持久力

レッドポイントグレードよりけっこう下の課題でもパンプしてしまう。またはルートの途中でレスト地帯があってもイマイチ回復しきれない。そんなときはARCトレーニングをしてみてはどうか、という話。 *** ARCといったら『パフォーマンス・ロック・クライ…

キャンパシング(1)

キャンパシングは魅惑的なトレーニングのひとつである。なんだか強そうだし、見ているだけでテンションが上がる。 一本指キャンパとか、ものすごい落差のリバースダブルダイノとか、トレーニングというよりもはや一発芸である。こういうのはモチベーションを…

シューキーパー

クライミングシューズのサイジングはむずかしい。世の中のむずかしいことランキングがあったらそこそこ上位に入るんじゃないかと思うくらいむずかしい。 キツすぎるシューズを買ってしまったら、迷わずシューキーパーを買おう。1,000円のでかまわない、前後…

粉粉粉

炭水化物が太るというのは、ほんとうかウソかといったら若干本当寄りかもしれないというくらいで、ほとんど気にしなくていいように思えてきた。われわれ一般人の減量は最後にはカロリー収支のところに戻ってきて―数値で確認できる上にシンプルで説得力が高い…

修業法(2)

強くなるためのトレーニングという言い方を変えよう。「上達のためにおもしろいことする」とかに変えよう。強さにフォーカスしすぎるとパワー志向に囚われてしまうし、トレーニングというと辛いことを我慢するようなニュアンスがついてしまう気がする。好き…

レスト(1)

われわれにとってレストは思うほどかんたんではない。トライしたい課題が待っている―実際はただ在るだけなのだが待たせていると感じてしまう―のに、ベッドに寝たきりになっているなどというのは、多動症気味のクライマーにとってはなかなかに忍びがたい。 「…

課題

いい課題、質の高い課題というのはそもそもどういうものなのだろう。登る側がそのとき求めるものと、セッターが提供するものが一致していれば、それはいい課題なのだろうが、それだとほんとうに「人それぞれ」で話がおわってしまう。最終的にクライマーを強…

いーわー

弱点を克服する、得意を伸ばす、どちらもあって、つきつめていくと、取り組みを阻むのは気持ということになってくる。伸びが見えにくくなるほど、インセンティブは下がってくるものな。 得意を伸ばしてグレード更新につながることもあれば、そうならないこと…

(There is no) Magic Bullet

ものごとの上達に近道はない。いきなり三段が登れたり、5.14が登れたりはしない。そのような魔法のトレーニングは存在しない。 ふだん、われわれは世界中に生息するクライミングの鬼たちの成果ばかりを見聞きするから、そこに至るまでの気長で地道で膨大な努…

修羅の門

よくいわれることに「リードばかりしているとデッドがへたになる」というのがあるが、これは動的にポジションに入る感覚がうすれるからだろうか。 完登のためにレストが不可欠となるリードクライマーがホールドを掴んでから最適位置をさがすのがうまいのは、…

修業法(1)

クライミングのトレーニング法が収斂するのはまださきで、あとからあとからアイディアが湧き出ているのが現状のようである。ためしにまわりの修羅たちに強くなる方法について訊ねてみるといい。10人が10人ちがう答えをかえしてくるのではないかという気がす…

Common Pitfall

「登っても登ってもグレードが上がらないとはどういうことだ、こんなに頑張っているのに」なんてどなりこもうにも、クレーマーも窓口もじぶんだからやり場がない。頑張っても伸びないのはツライものである。 上達曲線の勾配は先に行くほど緩やかになるものだ…

高強度トレーニング時の心得

ボルダリングは数あるクライミングジャンルの中でもっとも手軽で、原初的で、たぶん純粋で、どんなクライミングにも必要とされる。オイシイところだけ食べるような贅沢さがある。 それでそのボルダーのためのトレーニングなのだけれど、眺めてみると膨大にあ…

目標とのつきあい方

大きなものから小さなものまで分けていって、小目標をクリアしていくうちに中くらいの目標が達成され、それをくりかえすうちに大きな目標が実現できる、のかな。漠然と夢のような目標を掲げているだけでは、日々それにむかって具体的に何をつみかさねていけ…

ことだまの力

しかしつくづく思うのだけれど、引きつけは技術である。ランジの際の下半身の動きも技術だし、保持力もなかば技術だよなあ。テクニック志向にも程というものがあるが、クライマーは放っておくとパワー志向になってしまうので、このくらいでちょうどいいのか…

プラトー、そして過ごし方

別名、伸び悩み。頭打ち。スランプ。停滞。クライミングにかぎらず、ものごとに継続的に取り組んでいると必ずといっていいほど遭遇するのがこれである。「こんなに登りこんでいるのに、どうしてグレードが上がらないのだ」と嘆くクライマーは少なくないと思…

BCAA

回復を早めると謳われているものの、クライマーにはそれほど効果はない、ような。運動中に飲むとカタボリックになりにくいのはたしかであるにせよ、クライミングはいわゆる筋トレではないからなあ。 と、いうか、筋肉がつきやすい人にとっては、かえって困る…

トレーニング頻度の最適化

確立された原則というのはどこの世界にもあって、トレーニングにももちろんあって、なかでも古くから取り沙汰されているもののひとつが「レスト不足」である。 *** アダム・オンドラは1日2回のセッションを週6でこなしているらしいけど、「これを真似した…

ムーブができない理由?

そりゃあいろいろですけれど。何か? ムーブの蓄積、すなわち動きの引き出しを増やすことが大事だといわれてじぶんでもそう思ってここまできたが、それがどういうことなのか、最近、ほとほとよく分からなくなってきた。ムーブ、それは思うよりはるかに緻密で…

ガイド

いまや巷にはトレーニングの情報があふれていて、そのせいで逆に本当に有益なものを選ぶのがむずかしくなっている。クライマーによって必要なトレーニングはその時々で異なるし、特殊なトレーニングも場合によっては必要である。 クライミングは複雑な要素が…

バラしの効用

ムーブが単体でこなせないという事実を己に突きつけるために、バラしは必要なのかもしれない、そんな風に思いはじめた。 これまでは「なまじバラすからつなげ問題が発生するのだ」と思い、「未知の部分があったほうが課題を味わえるだろう」と思い、「バラす…