修業法(2)

 強くなるためのトレーニングという言い方を変えよう。「上達のためにおもしろいことする」とかに変えよう。強さにフォーカスしすぎるとパワー志向に囚われてしまうし、トレーニングというと辛いことを我慢するようなニュアンスがついてしまう気がする。好きな人はいいのだけれど。Lucky You.

 

 辛いトレーニングを継続するにあたって最も大切なのは、それをトレーニングと思わないことだろう。目標に向かってすすむとき、程度の差はあれ弱点と向き合うことになって、それってなかなか気が乗らないものだ。

 

 向かないと思うからやらないし、やらないから伸びないし、伸びないから弱点になる。ごく自然なことだ。

 

 天才と呼ばれる人たちは、われわれからすると常軌を逸した努力をしているが、彼らの多くはそれを努力と考えていない。いわゆる「努力する才能」と呼ばれるもので、とかくわれら凡人は才能のせいにしたくなる。そういうものだ。

 

 辛いことの中に楽しみを見出すよう努めよう。たいていのことには何かしらどこかしらおもしろいところがある筈だ。多分。