クライミングのトレーニング法が収斂するのはまださきで、あとからあとからアイディアが湧き出ているのが現状のようである。ためしにまわりの修羅たちに強くなる方法について訊ねてみるといい。10人が10人ちがう答えをかえしてくるのではないかという気がする。
だからここでまたトレーニング法について語ることがより混乱を招くかといったら―すでに本は多く書かれすぎている―ハッキリいって影響はぜんぜんないだろう。
トレーニング法を採用するにあたっては、できるだけ裏づけのあるものを探すことが鉄則である。いまのところ、他分野で確立された方法を応用したほうが成果を期待できそうに見える。
何せどんなトレーニング法を採用するにせよ、コミットすることが必須で、それなりの期間、それなりのトレーニング法に真摯に取り組めば、やっぱりそれなりに成果は出るものである。
そう考えると、怪我のない範囲で成果が出るまでつづけるというのは、クライミングのように自分野での経験の蓄積がすくない遊びにおいて、トレーニングするときのひとつの腹の括りかたなのかもしれない。
ともかく、トレーニングがきらいなら、トレーニングだと思わないようにすることだ。登れるかどうか微妙な課題に取りつくときのような気持ちで修業することができれば、強くなれるのかもわからない。
以上、連絡おわり。