・数回トライしてできるか、全然できないか
・登れる課題は登っちゃったし、他はムリなのばっか
・核心がイミフなの以外、だいたいの○○(グレード)は登れる
・この課題はやんない、なぜなら○○(自分の好みに合わない、指に悪そう、こんなのクライミングじゃない、等々)
これらはつまるところ「快適に登れる範囲なら大丈夫だが、そこから外に出ていくことができない」と言っているのだな。この手のしゃべりが聞こえてきたらその場を離れよう。
それにしてもボルダーは難しい。マジで難しい。たとえばn回トライしてようやくできるようになったムーブが、その後は何回でもできるようになる。よくあることだけど、これはムーブの成功率が〜%(n=20なら5%とか)であるのとは違う。当該ムーブを理解するのにn−1回のトライが必要だということだ。
だからその、何が言いたいかというと、数トライで登れる課題ばかり触れる環境にあって―近頃クライミングジムはたくさんあるしホールド替えのサイクルはますます短くなっている―、その先を求めるかどうかは完全にわれわれ自身に委ねられているという事実を、もう一回見つめてみようと思ったのです。
でもたんにプッシュしろと言われても、未知の海原に海図なしで挑むのはキツいよな。極寒の地に全裸で放り出されたら、それはやはり凍えてしまうだろう。そこで「Seven Go Rule」など持ち出してみてはどうだろうか、と思ったのです。これは前にちらっと述べた「7回バラし」の詳説である。
・ヤバいムーブがあったらひとまず黙って7回トライする。それからヤバいかどうか判断する。
・7回のトライのうちに進歩があるようなら8回目以降もトライし続けるか、近く戻ってくる。
・7回やっても全ッ然糸口もなく1ミリも進歩を感じられなかったら「まだ早い」と思っていい。
なんで7回なのかは相変わらず不明です。悪しからず。