2018-01-01から1年間の記事一覧

Glass Ceiling

「登れねえ」などとつぶやいて、打ちまくって登れるようになる。その上のグレードで、今度はヨレるとなったら4×4などとりいれて、どうにか登れるようになる。「おおこの調子ならもっといけそうだ」と思うのも束の間、見えない壁につきあたる。トレーニングす…

判断力批判

学習は選択的に、近視眼的になりがちだ。自分なりのルーティーンを確立して、それをつづけているとして、それでここまで強くなれたという場合、その強さでこの数年伸び悩んでいる、そういう場合、再考してみるべきかもしれない。 「ひとは自分の見たいものを…

やってみなはれ

「トレーニング」は立派なバズワードだ。老いも若きもだれもがトレーニングしたがって、健康的な身体をめざして数分間のトレーニング動画を投稿したがっているようにみえる。トレーニングプログラムを売る側からすれば良いことだろうけど、探す側にはちょっ…

They Say Your Style of Life's A

Crimpの反対をDragと書いている記事を見かけた。いかにもぶら下がりという感じがしてくる。その記事の図解によると、クリンプとオープンでは引きつけ角がちがって、クリンプだとオープンより手前に引けるようになるらしい。 まあそれはそうだよな。ピンチし…

I've Got Bliss on Fingers!

いっさい跳びたくないスタティッククライマー向けに、クライミング以外で手軽にダイナミックムーブの練習に役立つものが何かないかと考えて、腕立て伏せの際に空中で手を叩くとか、スタージャンプ(スクワットジャンプ中に四肢を広げる)とかがいいかもしれ…

If You Hit the Plateau

限界領域のボルダリングをしよう。うん、最善手のひとつだ。ただ、これはこれで技術練習とは違った難しさがある。1〜5ムーブに関して「できる」と「できない」のギリギリを突くのがこの練習の眼目で、いわゆる普通のテープ課題でこれを行うと、パワートレー…

Tips(1)

ひとつのエントリにするほどではないが、なんとなく気になる、そんな話をまとめておく。 ・フィッシュオイルを3-4000mg摂ると筋肉痛が和らぐ ホンマかいな。根拠まではしらべていません。 ・「オンサイトトレーニングはミュージシャンが読譜の練習をするよう…

ピンチ

はチャンスといわれましても。ピンチを経験しまくれ、といったって、手首も痛くなるしさあ。ワイドだと肘に来ちまうし、そもそも持てないから動きようがないですよダンナ。メンタルもゲンナリするし。どうすりゃいいんだ。深刻である。 自分にとってちょうど…

3-2-1

「ゼロである音楽って何だろう」と、一時期フィッシュマンズの佐藤君が考えていたそうである。いえ、トレーニングの話です。 トレーニングサイクルとしてクライミング界でよく知られているのは4-3-2-1サイクルだろう。エリック・ホーストの『Training for Cl…

疲れた時こそ

ムーブ。 ルートの話はようわからんものの、登るペースはほんとうに人それぞれだ。ショーン・マッコールとか見ているとけっこう早い。もっと早い人もいるいっぽう、キム・ジャインはスローで超強い。 これは、理想的なペースが確固として存在するわけではな…

持久力(3)

ストレニュアスなルートがひしめく米国はレッド・リバー・ゴージのローカル、ビル・ラムゼイは次のように語ったことがあるという。曰く「シェイクのトレーニング、ほとんどのクライマーがこれを怠っているんだ」と。 まあ例によって門外漢だからあれだ、何と…

How to Deal with Pump

パンプした状態で動きつづける能力って、メンタルか? もし完全にパンプしたら誰であろうと落ちるよな。 パンプしはじめる境界を見極めるのがARCなら、シビアなパンプとフォールの間を見極める訓練もまた必要ではあるまいか。おそらくこれはパワーエンデュラ…

ARCの功罪

ARCはすくなくともトレーニングプランの導入期に非常に適しているといえる。以前にも述べたとおり、ARCの概要は、Max30%以下の強度で30-45分動き続け、登っている間じゅう毛細血管はフルオープンになっているというもの。 血管壁にちょうどいい圧を加えつづ…

キャンパシング(3)

キャンパスボードのトレーニングプログラム例(メトリウスのラング(ミディアム)、間隔は20㎝、傾斜は110°程度。片手ごとに30秒以上、セットごとに2分半以上レストする) ・導入期(これからはじめる場合、間隔が空いた場合) ラダー(1-2-マッチ-3-マッチ-…

レスト(4)

・体幹コンディショニング 前回のストレングス・コンディショニングの一部をなすもので、クライマーにかぎらず「コンディショニングといったらコレ」というくらい関心が高いため1ジャンルとして独立している。 クライマーとしては体幹よりさきに指がヨレるだ…

レスト(3)

・有酸素運動 有酸素といってもなにをするかは人によりけりだ。トライアスロンをする人もいれば寝ころびながらポテチ食べる人もいます。 有酸素運動の重要性はあなたが主戦場とするクライミングによって異なる。ボルダラーならそんなでもない。トラッドやマ…

ある日の一例

ウォームアップボルダー(20分) 高強度ボルダー(25分) レスト(5-10分) キャンパシング(2-30分) レスト(5-10分) 30手以上のボルダー長モノ×2セット レスト(10分) 補強トレ(ショルダープレスor腕立て伏せ、体幹3種目)×2セット パワー〜パワーエン…

Replicant Walk

ホームジムで煮つまったときは、模擬課題を作ってみるとおもしろいかも、というハナシ。 さいきんはラインセットのところもあるし、マブシでもホールドがあまりついていなかったり、そもそも混んでいたりするから、作りにくいっちゃ作りにくいが、可能な環境…

グレネード

もとい、グレードの話。しても仕方がないところはある。地域によってもバラつくし、そもそもひとがつけているものなのだ。 限界グレードで考えたとき、関東のいまどきのジムだと、岩のグレード+−2付近に落着いている気がする。外だとより全局面的なたたかい…

敬して遠ざける

パーキンソンの法則。 1 仕事の量は、完成までに与えられた時間のぶんだけふくらむ。 一日で終わる仕事も、一週間与えられたら、一週間かかる(チンタラやるのか、質が上がるのかまでは知らぬ) 2 支出の額は、収入の額に達するまでふくらむ。 何だかんだ言…

ハイロウズ(2)

以前に紹介した高強度/低強度トレーニングの話のつづき。 調子がわるくないと感じていて、前回のハードセッションから48時間以上経過していたら、高強度の日にする。一方、そんなに調子がよくなくて、まだ48時間経っていなければ、低強度の日にする。これは…

ハイロウズ(1)

クライマー向けのピリオダイゼーションの話になって「何かシンプルで良いものないかドラえもん」と思ってgoogle先生によくよく聞いてみたところ、次のようなものが出てきた。 高強度/低強度トレーニング(High& Low Training) カナダのスプリントコーチ、チ…

アプローチシューズ

リードクライマーはともかく、ものぐさなボルダラーにとって面倒なのがコレ。岩場でいちいち靴を履きかえるのは面倒である。とくに靴下。いっそクライミングシューズも靴下のうえから履いてしまえばいいのやが、裸足のほうがしっくりくるひともいて、そうな…

体幹トレーニング(3)

壁を使った体幹トレーニング法のうち、とくに簡単にできそうなものを見つけたのでメモ。 ・足切り ポピュラーなトレーニング法のひとつ。ボルダーで、1ムーブごとに足を切って戻す。3〜5ムーブ行う。足切りデッドの連続ではなく、足を残して次のホールドをキ…

体幹トレーニング(2)

スタビリティを上げたいときのポイント。 *** ・適切なフォームで行う。友だちに見てもらうか、動画を撮って確認するとよい。 ・呼吸を意識する。身体を張りつつも息がとまってしまわないように。たとえみじかいボルダー課題でも、息をとめたまま登りきる…

Oh! Summer!

自分がトライしている宿題をアップで片づけられたとき、「何なんだよもう」と感じることもあるだろう。わかっていてもモヤモヤすることはある。 とはいえ一方では称賛したくなる場合もあるから、あまりそのときの感情に一喜一憂しないことだ。「こう感じなけ…

キャンパシング(2)

キャンパシングよもやま話。 ・とにかくウォームアップをしよう。いきなりキャンパしたらあきまへん! ふつうのアップをして、ボルダー課題でアップして、宿題を倒すモードになってから、キャンパスボードの前に立とう。 ・足を使おう。ウォームアップはおわ…

Simple Plan

というバンドがいたなあ。いまもいるのか知らん。 もうシーズンに入りつつあるので遅きに失した感はあるものの、トレーニングプラン再考と行こう。 トレーニングプランをつくるのなんてかんたんでえる。ネットを見ればそれはもう大量にある。メチャクチャあ…

遅まきながら

アーバンボルダラーとしては、週末は岩に行きたい。もうそろそろシーズン入りだなあと思った時に、ふと気がついたのは「実はシーズンもへちまもなかったのではあるまいか」ってこと。 岩に行くことによって岩登りは上達する。ジムで登ることによってジムでの…

Pedestal

基礎、根拠。 *** トレーニングって何だ。何をもってトレーニングというのか。あれだ、あまり考えないでさっさとプッシュした方がいい。しかし気になりだすと落着かないな。 「トレーニングとは、少なくとも何らかの目標に向けてこれまた何らかの原則に基…