Simple Plan

 というバンドがいたなあ。いまもいるのか知らん。

 

 もうシーズンに入りつつあるので遅きに失した感はあるものの、トレーニングプラン再考と行こう。

 トレーニングプランをつくるのなんてかんたんでえる。ネットを見ればそれはもう大量にある。メチャクチャある。山ほどある。売るほどある。パワトレはこれ、指トレはこれ、持久力はこれ、体幹はこれ、あとはそれらをピリオダイズして、ハイできあがり。It’s a piece of cake.

 

 ところがわれわれはどういうわけかそれを実行しないんだな。一週目はまあ、うまくいったとしよう。二週目は飲み会が入って、ひとつふたつセッションを飛ばしてしまう。OK、翌週と翌々週で埋め合わせよう、そう考える。まるで焦っていない(良いことだ!)。そして三週目、忙しくなってほとんど登れない。四週目は目のまわるような忙しさで、クライミングのことを考える余裕もなくなっている。

 

 おおむねそのようにして、われわれは綿密に練り上げた輝かしいトレーニングプランを放棄する。これは敗北ではない、戦略的撤退であるとうそぶきながら。

 

「ハッキリ言おう。そこではわれわれは失敗することすらできていない」

「むう・・・じゃあどうすんだよ」

 

 仕事を変える? 正論だ。しかしその気はアリマセン。ではどうするか。もっと単純に考えるしかないやろう。いつもよりすこしだけ長く頑張るとか、いつもよりすこしだけ弱点に取り組むとか、いつにもましていよいよ頑張ろうと努めるとか、とにかくルールをよりシンプルにするほかなかろう。

 

 カチがきらいならカチ課題を。

 足が切れるならコアトレを。

 パワーが足りぬならボルダーを。

 

 ほんとうにすこしの違い、でもそこからはじめるほかないだろう。兎もかく土俵に上がって、勝負できるようになりたいものである。

 以上、連絡おわり。