ぶつくさ

 股関節とか肩甲骨とか足首とか膝の向きとか、登るにあたって考えることはアホほどある。そして考えすぎるとたいてい動きはわるくなる。

 

 どこが悪いのか、原因をつきとめるのは容易ではない。同じ課題をアップで登っている修羅に訊いてみても、無意識にできていることは説明が難しいから、そう簡単には意思疎通できない。これは先の記事で述べた選択性が絡んでくるから、半ば聞き手の問題でもある。虚心に聞くのはそれだけで一大事なんだよな、本当に。

 

 あまり詳しいことはわからんが、仙骨だかその辺から筋繊維の流れが始まっている、と聞いたことがある。また、末端を意識しすぎると全身の連動を阻害することがある、とも聞く。真偽はさておいて、意識はしてみようと思っている。

 

 自分はひとまず肩甲骨まわりだけを柔らかくしてみたが、下半身がついて来ていないように感じている。股関節自体はそこまで固くはないようだが、何か別の要因が潜んでいるような気がする。骨盤の傾きというか、腰から上下が波打つような動きが欲しいのだけど。

 

 壁の中で行う前に、地上で練習した方がいいのかも。何せ数箇所の動きだけですべてをまかなうのは不可能事で、多関節を連動させることを第一に考えた方が良いようである。

 

 煮詰まった時のガイドラインとおぼしきものをいくつか。

 

1 調子がいい時に限界トレをする。調子が微妙なときはそれ以外。

 

2 レンタルシューズで登る。これは感覚が変わってよくないとか、ますます上半身に頼ってしまうとか、デメリットもありそうだけど、刺激を変えるという意味ではアリかと思う。今までに登った課題をレンタルシューズで登り返すなどすると、気づきが得られるかもしれない。

 

3 ルーティーンをたまには変える。これも賛否両論ありそうだ。いつも同じことをするから微細な差異に気づきやすくなる―だからルーティーンなんだよな―ことはあるし、さりとていつも同じことの繰り返しでは刺激が足りなくなる。

 

 もうひとつ、最近つくづく思うのだけど、足から動けば足は切れにくい。さらに進んで、自分にとってハードなムーブを行う時に、身体の中心から動くような意識を持ってみるといいかもしれん。これまた試してみよう。