烏賊餌木考4

 図書館にあった本によると、サーフのヒラメ釣りは、岸からルアーで狙う際は水温が14~24℃の間、とくに18~22℃で活発に追ってくるという。ホンマかいな。

 

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 エギをシンキングペンシルのように使えないか、という話。エギは基本的に前方重心なので飛距離は出づらいが、ヒラメなどは遠投しなくても意外と近くにいるようだし、3.5号のディープタイプか4号を投げれば狙えるのではなかろうか。エギの4号は4寸で12㎝だから、120のプラグと同サイズである。

 

 実際、2年前に3号エギをサーフでシャクっていた際、偶然1尾釣れている。そのときはたしかPE0.8号のフロロ2.5号で釣っていた。当時はあまり深く考えなかったが、狙って穫れるなら穫りたいものである。

 

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 さておき、あまりいくつものエギを用意すると、筆者のレベルでは混乱するだけなので、細分化しすぎないほうがいい。しかしながら、投げ売りされているエギの中には昔のメーカー品もあるし、浜で拾えるルアーは修理して使うしで、節約を考えると、どうしても種々雑多なエギを使うことにはなる。

 

 手順としては、入手したエギをまずは投げ比べる。うまくバラついてノーマルとSとSSに分かれてくれれば万歳だし、そうならなければ必要に応じてドリルを使ってシャローチューンする。

 

 3号と3.5号を合わせて、1シーズン20個は必要だろう。300円×20で6,000円。1杯1食分ということで500円に換算して、100杯目処と考えたら、もう少し買ってもいいかもしれない。今期は50杯だから、折ってしまった竿とエギ代、ライン費用を差し引くと、ほとんどプラスにはなっていない。

 

 スイベルアイでステンレス半笠の300円以下のエギがあれば、筆者にとって現状もっとも実用的である。カンナの段数はどちらがいいのかわからないし、ボディ形状についてはもっとわからないことだらけだが、極論、そうしたことを考える必要はないと思う。いくら考えたところで、そんなデータは出てこないし、また意味もない。

 

 たとえば、少なくともカンナはエギのサイズに対して割合が小さくなりすぎない方がいいだろうが、どのあたりがスイートスポットなのかは、それこそ1,000杯くらい比較して釣ってみないと何とも言えない。だいいち1,000杯も釣ったら技量が上がって、どちらでも十分に釣れるようになってしまう。

 

 おそらくそれがエギの仕様が収斂しない真の理由なのではないかと思う。すなわち弘法筆を選ばず。

 つくづく道遠し。