サヨリング拾遺

 サヨリングにあたって留意したい点。

 

 港でのサヨリングはマイナーなスタイルなので、きちんとスペースを空けて釣っていても、カゴ釣り派から敬遠されることがある。キャスト回数もふえるし、仕掛けがちいさくてかるいので、両隣から見づらい。チョコチョコうごきつつ釣られた日には目障りにおもわれかねない。

 

 漁夫の利といえばきこえはいいが、つまるところ他人の撒き餌を利用して釣っているわけなので、ちいさくなっているにこしたことはない。このスタイルは、ファミリーがくるような釣り場か、あるいは反対に磯の先端などで単独で釣るのに向いている。

 

 前者は港ぜんたいに撒き餌がうたれ、さまざまなスタイルで三々五々釣る格好になるため、サヨリングも許されやすい。後者はそもそもひとりなので誰の邪魔もしない。ただし、この場合はサヨリがしぜんに湧くポイントをさがさねばならないので、条件としてはむずかしくなる。どちらかというと春よりは秋、新子の時期に適している気はする。

 

 まえに書いたが、裏ワザとして、友だちに横でカゴ釣りをしてもらい、そちらが釣れた直後におなじ地点へ投げこむという作戦がある。潮上のカゴ釣り師が釣ったサヨリを外しているときは海から目を切っているから、ワンキャストするチャンスはあるが、邪道である。禁じ手といっていいかとおもう。

 

 港は店とおなじで常連がおり、定席がある。彼らにきらわれないように配慮しなければならない。上記のようなフレンドリーな釣り場で、なんならまわりに話しかけつつ、キッズとあそんだりしながら、すこしかわった釣りをするのを許してもらうというあたりが穏当なのではないかとおもう。

 

 以上、送信おわり。