PDC

 魚は水に気づいていない。―中国の古いことわざ―

 

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 イカ釣り話の続き。

 

krokovski1868.hatenadiary.com

 

 ズル引き用の半笠エギについて「水平姿勢に近く、ボトムにふんわりと着地するようなのがいい」という記述を読んだことがある。イカが前からではなく後ろから追ってくると仮定すれば、イカとエギの間に角度がつかない方がハリ掛かりしやすい、ということだろうか。

 

 とくにシャクリの延長で竿をあおる形で合わせると、結び目を支点にエギがシーソーのように動いてしまい、このときイカが下から抱いてきていると、合わせても下にハリがないので掛かりにくい。よく言われる「イカの眉間にカンナが刺さる」パターンは半笠ズル引きでは適用されない。合わせを入れて、テコの原理で眉間にカンナを打ち込もうとしても、下半分にハリがないからだ。

 

 底ギリギリを引いている限り、下からイカが抱いてエギとイカの間に角度がついてしまうパターンを考える必要は少なくなる。このときエギが水平姿勢に近ければ、イカはエギと一直線に近い恰好で抱いてくることになり、これがいちばん望ましい。上から来るぶんには、ハリのある側なのでまだいいと、そういう趣旨ではないかと思う。

 なお、釣りDVDによれば、イカの眉間でなくその反対側、すなわち後頭部にハリ掛かりしているときは、上から抱いていると判断するらしい。

 

 半年近くも釣りに行かないと、仮説はポンポン出ても机上の空論になっている可能性が高い。あまり期待せずに検証しなくちゃだ。