針魚4

 寝違いワクチン、息子出生ときて、気づけば岩も釣りも行っていない。CDも聴き直し中だし、夢枕漠氏の『新・魔獣狩り』も途中だし、サヨリ釣り現状まとめも終わっていない。

 

 これはあれか、岩登りで、宿題をひとつ回収したと思うと2つ以上の新たな宿題ができているのと同じか。あれか、1冊本を読むと、本文中に2冊以上の興味深い書名が見つかるのと同じか。あれか、アルバムを聴くと、演者の数だけ聞きたい作品が新たに生まれてしまうのと同じか。

 

 以前にも書いた気がするが、何かを終えることは、何かを始めることよりはるかに難しい。終わったようでも、大抵は中断が持続しているだけである。

 

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 サヨリ話の続き。

 

 極細糸を巻いたおかげで、4gスーパーボールでも中間距離付近まで投げられるようになった。とはいえ距離は不十分なので、7gスーパーボールとの2本立てである。なお、スーパーボールは4gでも7gでも、誘導式でも固定式でも、めったなことではアタリは出ない。

 

 アタリウキも相変わらずイマイチ機能しないので、2個セットにしていたのを1つに減らしてみた。結局、シモリ玉2個の場合、居食いというか、小さいアタリがどうしてもうまく取れない。横走りのアタリなら、飛ばしウキとの位置関係を見ればいいから、1個でも問題ない。もっと小さいアタリというか、反転して走り出す前に感知したいのである。

 

 ウキ自体が重くなると食いは悪くなるだろうし、食った後で暴れたときに外れやすくもなると思うのだが、さりとて完全に漂っている状態だと、食いよくても掛かりは悪くなるような気もする。オモリなしのサビキが水中でサバに弾かれるのと同じ理屈になるンじゃないかと思う。

 それに、いくら自然に漂わせたところで、結局サシエにハリはついているから、食って「硬」と思って吐き出されたら、それで終わりなことに変わりはない。ハリ先を出してしまうと海藻を拾ってしまうので、それも難しい。

 

 食って吐き出すまでの間に、掛かってくれる程度の重量をアタリウキに持たせる、それでそのアタリウキが目視できる程度に反応してくれたらいいのだろうが、そんなことができるのかどうか、ちょっとよくわからない。

 

 畢竟、掛けて釣るか、呑ませて釣るか、考え方をどちらかにすべきなのだろう。どちらを目指すかといったら、そりゃあ掛けて釣る、だわな。

 

 とすればやはり二段ウキ仕掛けで、アタリウキを工夫するのが本線になってくる。その前段として、スーパーボールをひとまず脇に置いて、銭を出して市販の飛ばしウキを買って、その違いを検証する必要がありそうだ。(この項了、次回に続く)