針魚6

 針魚考のつづき。

 

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 カゴ仕掛けとおなじ飛距離を出して、かつ繊細さものこそうとしてゴネゴネしているわけだけれど、4gスーパーボールではどうしても飛距離が足りない場面が出てきてしまう。というより、もうすこしだけ余裕をもって投げられれば、着水点をいまよりもコントロールできて、格段に釣りがしやすくなるのである。

 

 

 ガン玉を打てば多少は増量できるが、4gスーパーボールの浮力だと1gが精一杯で、しかもそれほど飛距離が変わらなかった。まえに連玉アタリウキをはずしたときも、やはり1g弱軽くなったのに、飛距離はむしろ増したくらいだった。どうやら仕掛けの重量をただ増やせばいいというものでもないらしい。

 

 結論、5.5gくらいのスーパーボールがあればいいんじゃないのということで、7gスーパーボールを削って作ってみようかという気になっている。讃岐に帰ったらやってみよう。

 

 アタリウキに関しては、先ウキでも連玉でも遊動式でも固定式でも、アタリは出たり出なかったり。とはいえ、群れが遠かったり、風が吹いたり、海藻があつまったりすると、糸を張れなくなるので、手元や糸の動きではアタリはとれなくなる。

 

 あとは、アタリウキなしだと常に手もとに集中していなければならんので、それはそれでむずかしい。気が抜けているときにアタリウキがあると助かるのは事実いまのところ、遊動のシモリ玉をひとつつけておくというくらいが穏当な気がしてそうしているが、もう少し改善できないものか。

 

 今シーズンは後半から偏光グラスの度を変えたので、視認性はきわめて良好になっている。これならシモリ玉を4号にサイズダウンできるかもしれない。これが遠目から見えるようなら採用したいところ。 4号シモリ玉を半固定にして、その自重サヨリ食ったときに丁度いいテンションを与えられないか、というの考えている。

 

 現状、シモリ玉5号で半固定や遊動、連玉を試してきて、結果、なかば賑やかしで遊動1つに落着いているわけだがアタリウキとしてはあまり機能していないし、固定式だと弾かれてしまうときがある。さりとてあまりにノーテンションすぎるとサヨリ食ってもどこにも掛からず、そのまま吐きだされてしまう。

 

 群れが目視できているときでも、仕掛けの投入方向によっては見切られやすい。サヨリ仕掛けを追いかけるような形にもってければたとえ弾かれても、餌がのこっていれば波紋を立ててアピールして、追いかけて食わせるパターンに持ちこめる。これは昨年サヨリの釣り方と同様で、春でも通用することがわかった。

 

 結局、いろいろ試しているのが何かというと、掛けと呑ませのあいだの、じぶんにとっていちばん釣りやすいバランスを探す作業をしている、ということのようだようやくじぶんが何をしているのかすこしずつわかってきた。

 

 絡みにくく、ヨレにくく、食わせやすく弾かれにくいバランスにできれば、手返しも向上して、釣果もついてくると見込んでいる。すなわち常時2桁釣果。条件がそろえば3桁を目ざす。

 

 里に帰っているうちに春シーズンは終了したので、実証は秋を待つ。ハリとサシエ、タックルについてはまた次回。(この項了、次回につづく)