ビニールデン

 今日は13尾。ごみはなくても風は吹く。そして潮位が低い。

 

 堤防の先端の少し手前に流れのヨレる場所ができるのだが、今日は流れが反対方向だったので、先端側にポイントが移っていたように見受けられた。

 

 基本的にホームポイントでは滅多に両端に入れない。今日は先端の手前に入れたのでそのままそこで5時間ほど釣っていた。

 

 流れがぶつかって、その周辺に鏡のようにのっぺりしたエリアが形成されているとき、そこがポイントになるような気がしていて、今日は波と風で鏡面エリアが途中から完全に消失してしまった。

 代わりに小さなサラシのようなものが帯状に遠近2つほどできて、岸壁沿いに海藻が集まる形になった。その中を通してみたり、その間を通してみたり、手前に落としてみたり、いろいろやってみたが、ほとんど交通事故を待つ感じ。これではただの当たり屋である。

 

 この数回、思うように釣れないので、何も考えずにフロロカーボンの4lbを巻いてみた。結果、

 

・飛距離が15%ダウン。これは遠投しないのでさほど影響はない。

・シンキングPE0.4号より潮の影響を受ける。

・あっという間に糸が沈む。

 

 シンキングPEと比重そのものは変わらないはずなので、たんに糸が太くて重くなったせいかと思われる。フロロは沈める釣りに向いている、というのはどうやら本当らしい。

 投げ切れなどのトラブルはなし。感度については、風のない日にもういちど試してみよう。

 

 「風や波の日はサヨリの泳層が下がる」とどこかの本にあったので、ガン玉を打ってみたところ、とたんに絡む。等間隔で2つ打ったら多少マシにはなったけれど、ハリスにガン玉を打つときは、あまり遠くへ投げない方が良さそうである。

 

 結局、風と波の日は糸がたるむので、合わせが効かない。効かそうとしても竿がスローで間に合わない。そしてアタリ自体も取りきれない。結果としてバラしてしまう。

 呑まれるか、バラすか、うまくかかるかは、ほぼほぼ運任せになっている。

 

 アタリウキが十全に機能しないのも、ひとつには風と波のせいかと思われる。釣行日を選べないリーマン釣り師にはこれらは所与の前提なのでやむを得ない。

 アタリにしても合わせにしても、結局何なのかよくわかっていないのが本当の問題である。問題がわからなければ解答するのはそりゃ難しいよな。

 

 時系列で並べれば、魚がハリについた餌に口をつける→どういう形かわからないがハリに掛かる→ハリスにテンションが掛かる→アタリウキが動く→手前の糸が動く→竿→リール→手元、という順番の筈。

 

 糸を張っているとき、この間はほとんど一瞬のように思えるのですよ。とすれば、竿もリールも手元もヘチマもなく、ただアタリウキを見ればいい、という話になるんじゃないのと思ってしまう。

 

 そのアタリウキが動かないとしたら、もはやつけている意味はなくなって、ならばそんなものは外してしまおう、となりかねない。糸の方は水面に浮かべると流されるし、沈めても潮の影響を受けて、これも変化を読めないから頼りにならないし、じゃあ穂先に出るかといったら、出ないよな。

 

 だとすれば、糸を張り気味にすることだけに専心して、手元に感知した瞬間、竿を動かすかリールを巻くかして糸を余計に張る、しかないようすら思えてくる。

 

 「ガツン」とか「ゴン」とかいう衝撃なら、それほどタイムラグもなく手元で拾える気はするものの、そうでない「パクッ」と食べたくらいの振動の場合、食べた後で糸がしっかりと引っ張られるまでは、わからんのではなかろうか。それは果たして合わせと言えるのか。

 

 あれか、パクッと食べる→引っかかる→知ってか知らずか、サヨリが引っ張る→アタリウキ→糸、という順番で、これでアタリウキがなかったら、さらにどうしようもなくタイミングが遅れてしまうから、やはりアタリウキは要る、ということなのか。

 

 だとすれば、ハリに引っかかったあとで、サヨリが動いて、それで外れたような場合、その間の振動を感知できなくて、結果として餌だけがなくなっているのか。

 ときどき餌がずれているのは、投げたり引いたりしているせいではなく、サヨリが引っかかったあとで外れたせいだったりして。 

 

 何せちょっと一度アタリウキを外してみよう。それでダメなら本式に細糸を使うなりして、仕掛けをソリッドにしていこう。