久しぶりに地磯に出かけたら生命反応がすごい。荒ぶるチヌが岸際のトップに出てサヨリを追い回している。先端部ではサヨリがジャグジーの如く沸いて右へ左へ跳ね回り、満潮頃に列を成して沿岸を大移動していった。上から見ると、半島に沿ってサヨリの帯が出来上がっていた。青物狙いだろうか、沖に数隻の船が出ていた。
今年もまた細長い銀色の魚を見かけた。あれはサヨリにしてはあまりにデカすぎる。2、3尾がときどき水面直下を泳ぎ回っている。ひょっとしてあれがタチウオなのだろうか。
先端で釣っていると、体色を真っ黒にしたイカがチヌ2匹に追われてやってきた。「おうおう」という感じで脅されていたし、イカは自分の獲物でもあるので、エギを投げて助太刀すると、なんとオモリが取れた。
エースエギだったのに。無念。自然の営みを邪魔してはならんということか。
サヨリがまだしばらくいるかもと思い、自転車で取って返して、間に合わせのサヨリ仕掛けを持って戻ったら、サンマサイズが10尾ほど釣れてくれた。控えめに言ってツイている。
どうやら秋だからといって新仔とは限らんらしい。しかし、これだけ湧いていたら、もはや網ですくった方が早いんじゃないかという気さえしてくる。
何せ磯は人が少ないし、いるだけで気分がいい。しばらくここをホームに据えようかな。魚すくい網も探してこよう。