木次

 相変わらず魚が釣れないので、何か変えたいと思って、ベイトリールを買おうかと検討している。タコ釣りにも使えそうだし、せっかく釣りを始めたのだから、一度くらいベイトも投げてみたい。

 

 この前も書いたとおり、クライミング界も釣り業界も、ジャーゴンのオンパレードなので、リールだけでもXGだのHLCだのCDHだのSSだのTWだのHDだのDCだの、完全に暗号解読の様相を呈している。こういうのが分かって符牒のように自在に使えるようになると、なんだかいっぱしになったような気になるところも似ている。

 

 しかしまあ、スペックを眺めるだけで楽しいという人の気持ちもわからなくはないな。あれこれ買う前に思いを巡らすのはそれだけでおもしろくて、それ自体が買い物のたのしさの重要な側面となっているように思えてくる。

 

 

 先日、坂出のフィッシングタイガーに出かけたら、大規模なセールをしていた。ツインパワーやジリオンや炎月が、半額近くになっていた。まだ暗号解読ができないので買うのは諦めて、代わりに替えスプールと糸を買った。

 そういえば香西釣具店でもベイトリールが安くなっていたが、モデルチェンジでもあったのだろうか。家電のように、型落ちを買えば安いというパターンが、リールにも当てはまるのか。謎である。

 

 ついでに坂出付近の海岸線も開拓してみたものの、爆風でルアーを失ってあえなく終了。去年もこの時期に強風が吹いていた気がする。ひょっとしたら例年のことなのかもしれない。

 

 坂出に至る五色台近辺を、よくローディたちが走っているが、彼らのペースは速い。試しにそっとついていこうとしたら登坂の途中で吐きそうになってリタイア。自販機の前で暫くうずくまっていた。まったく、釣り場に行くのもひと苦労である。

 いまのところ登坂について学んだのは、サドルの前の方に移動することと、「意地張ったらダメ」ということくらいである。

 

 とはいえ、身体が慣れたら、そのうちに五色台のオプションルートも登ってみたいものである。