保持力

 指力とか保持力とかいうけれど、結局なんなんだって話だな。指力と聞くと技術的な要素よりは純粋な指の強さ―すなわち関節と腱、腱鞘の強度が高い―をイメージしやすい気もするが、だとすると「指力はないけど保持力はある」というパターンはかなりすくなくなるのじゃないか。保持系課題を触っていったら不可避に指力は強化されるよな、そりゃ。

 

 もっとも「指力に比して保持力はある」というパターンは普通にありそうにきこえるから、これはフィンガリーな課題を触っていくなかで指力が上がるとともにポジショニング等の技術が上がりまた断固として握るメンタルが養われて、保持力が上がってくると、こういう順序なのだろうか。

 

 すると保持力の意味するところはより包括的で総合的になってくるから、とらえにくくなるのも当然か。むしろその内実は「保持術」と呼んだほうがちかい気もしてきた。

 

 保持力じたいを頑張って定義するのはなんというか不毛な感じもする。三本か四本かでもうちがうわけで。これが「保持系の課題」になると多少イメージが湧いてくるから、もう保持系課題に強い奴は保持力高い、くらいでおわっておくか。保持系課題の中で細分化することはできそうだけど・・・

 

 あーでもこれはトレーニングと考えると重要ではあるか。保持系課題をざっくりでもカテゴライズできれば、漠然と保持力が高い低いでおわらずに、よりピンポイントで取り組むことができるようになるはずだ。保持力が高い人間でも、それほど得意でない保持系課題はあるだろうし、これは弱点とまではいかないが、ここに集中するほうが、漠然と保持系課題をトライするよりは実になる理屈だろう。

 

 同様に、保持力が低いとされる人間でも、多少とっつきやすい保持系課題はあるはずだから、そこから手をつける、といったプランを立てる可能性が生まれる。闇雲に苦手課題に取り組むのはツライものがある。

 

 以上、連絡おわり。