トレーニングプログラム(2)

 それはそうと、欧米のクライマーたちがウェイトを好むのは何でなんだろうな。フレームがデカいから、それなりの筋量が要るということなのか。ただの筋トレ好きなんじゃないかという気がするのだけれどどうなんだろう。謎である。

 

 デッドリフトなんかは取り入れている欧米クライマーがまあまあいるみたいだから、人によってはやってみてもいいのかな。どうもイメージが湧いてこない。

 

 どちらかというとケトルベルやTRXの方がまだ有益なような気がする。多関節運動で、かつ負荷のかかり方が一様でないものの方が、実践的な感じがするがなあ。

 

 相撲の朝青龍はその昔、岩を持ち上げてトレーニングしていたとか何とか聞いたことがあるけど、そんな感じか。あれ、デッドリフトも似ているな。まあやってみないと何とも言えない。個人的にはウェイトには興味ないかな。これ以上重くなってどうすんだ、という感じである。

 

 技術―システムトレーニングとか、そういうの。フォーム練習は、そもそも正しいフォームが何なのかわからないと取っ掛かりがないもんな〜。とくに登りこんでいるクライマーは、すでに登り方が身についてしまっているから、改善するのは容易ではない。  しかもフォームの意識は難しい課題ではできないから、限界トライをしたいクライマーの本能と真っ向からぶつかってくる。この点はメンタルトレーニングと一緒で「こんなことをして本当に上達するのか」と疑わしくなってすぐにやめてしまう。よくあることだ。

 

 何事においても、できない原因を探って、改善していくのは、言うほど簡単なことではないと思う。自分で頑張っても埒が明かないようなら、修羅の大勢いるジムの門を叩いた方がよほど手っ取り早い。小山田大さんが「ワンムーブワンムーブ大切に」とどこかで言っていたけれど、本当にそういう感じになる。ワンムーブに対する意識を高めるほど、フィードバックも多くなり、同じ時間登っていても得られる経験値は違ってくる。

 

 これは敷衍していくと「一日一日大切に」ということになりそうだ。まったく、結論というやつは殆どいつも、当たり前のところに戻ってきてしまう。

 

 ウェブでも書籍でも、トレーニング法は大量に提供されているから、そこから自分で選んで考えてアジャストしなさいという話になって、最終的には上達したい思いが強ければトレーニングを継続することができて、結果として上達する、そういう話になっちゃいそうである。『マトリックス』ではないけれど、思いの強さが実際の強さを決定する、そういうのってある。いや本当に。