Catch a Cold

 暑い日がつづくので、せめて気持だけでも涼しくしようという、そんな話。

 

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 秋の終わりとか冬のど真ん中とか春先とか、寒すぎるとわかっているのにとりあえず出かけて、かじかむ手で雪をおろして帰ってくる。よくあることだ。

 

 岩場に行ったというより、高速に乗ってあえて県外の台湾料理屋に行ったとか、そんな感じで日が暮れる。これまたよくあることだ。

 

 寒い岩場でどうするか、何ができるかについて考える。ストーブ持っていく? うーん、できれば荷物は持ちたくない。

 リードクライマーには焼き石は有効そうである。アーバンボルダラーにはやはりカイロだろうか。なんならチョークバッグに放り込んでもいいくらい。とにかく熱源を確保したい。目標課題がとくに決まっていないなら、とにかく陽の当たる岩をさがす。

 

 夏は日陰を探し、冬は太陽を追う。それがクライマーの生活である、なんて。

 

 トライの間はヒデヨシにならって靴を懐に入れる。冬のラバーはぬくめた方が性能が上がる、ということで。

 

 水筒にあたたかい飲み物を入れておく。これくらいならまあ、持って行ける。

 

 登っている途中にかじかんできたら? 身体のぬくい部分を使いたまえ。首や脇など。ボルダラーでも、手数の多い課題とか、マントルを返したあととか、使える場面はあると思う。

 

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 雪が来るまえに宿題を倒して、その過程でまた目標が見つかって、雪が降っているあいだに修業して、雪解けとともにそれも登る、そんな流れに持っていきたいものである。以上、連絡おわり。

 

 


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