可惜

 先週末はカワハギを釣りに庵治半島に出かけたものの、ここ最近になく潮の流れが速く複雑でかつ当ててきていて、風はないのにずいぶん釣りにくかった。2尾釣ったところで鶴羽に移動したら、今度はまったく魚信がない。

 

 「こりゃいかん」と思ったらサヨリが湧いた。本当にどこからともなく湧いて、エンピツが釣れ続けた。55尾。僥倖としか言いようがない。

 

 本や動画やいろんなところで「サヨリは運が良ければ3桁釣果も可能」と書かれていて、6月の自分はまったく信じていなかったのだが、今回ようやく腑に落ちた。たしかにこれは釣れるわ。ただ回遊しているのでなく、群れをなして明らかに餌を取りに来ている。

 

 いままで何となく潮通しのいい突き出た港に回遊魚が来るものと思っていたけれど、それだけではなく、湾状の地形の中に若干突き出ているとか、そういった場所に、ただの移動ではなく就餌のために群れが集まってくることがあるのかもしれない。

 

 ゆえにそういう場所で群れに当たれば、向こうも餌を取りに来ているから、釣れ盛ると、そういう話なのかもしれない。

 

 いまにして思えば、5〜6月の庵治半島サヨリは、あれは産卵がらみの藻場への接岸だったから、春イカのように、産卵を控えた個体が餌をなかなか食わないとか、そういう難しさも加味されていた可能性がある。実際、目の前に餌を流しても食わないということが何度もあった。

 

 まあ、とはいえそんな中でも、常連さんは一投一尾のペースで釣っていたから、腕が上がれば、畢竟あまり関係なくなるのだろう。

 

 もっと釣りに行ってレベルを上げたい。ひとまず一日100尾釣ったら、サヨリストを名乗ることにしよう。いま決めた。