睡眠退行

 釣り糸勉強タイム。

 

***

 

 釣り雑誌によると、PEラインが普及したのは2000年代初頭のことだそうである。つまりPEラインを使った釣りは、まだ20年くらいの歴史しかないことになる。

 

 筆者が小さい頃に使っていたのは、今から思えばあれはナイロンラインだったようだ。当時はそんなことはまったくわからずに、ただただ遠くへ投げようとしていた。もちろん魚など釣れやしない。大人になってまた釣りをしようなどとは当然、思いもよらない。

 

 ちなみにPEはポリエチレン製の原糸を撚り合わせたものだそうである。ナイロンやフロロカーボンと違って伸びがほとんどないので感度が高く、直線強力にすぐれている。したがって同強度でも細い糸を使うことができ、潮や風の影響を抑えられ、キャスティングの飛距離も大幅に伸びる。

 なお、細いぶん擦れには弱くなるため、モノフィラメントラインであるナイロンやフロロカーボンをリーダーとして接続して使う。

 

***

 

 それにしても、リールのスプールに何号のPEを巻いておくか、なかなか決められない。

 

 これも今頃になって思ったのだが、エギングでは2~3㎏のイカを釣ることが想定されているのだから、張り付かれさえしなければ、タコでも浜にずり上げることはできるのではあるまいか。手持ちのエギングロッドのパワーはLだが3.5号までは投げられるので、少なくとも1㎏程度までは軽く許容範囲である筈だ。

 

 そう考えると、張り付かれる心配の少ないサーフならタコ竿の出番はなくなって、強めのエギングタックルがあればアオリイカからコウイカ、タコ、スーパーライトショアジギングまで賄えることになるが如何なものか。

 

 ラインに関しては、イカ釣りの映像を観る限りPE0.4号で3㎏クラスを穫れているから、強力は心配ないと思う。問題は根ズレと魚の歯ズレだけだ。となるとリーダーの太さから逆算すればよさそうである。

 

 この前サーフでフロロリーダー1号が魚に一瞬で切られたことを考えると、最低でも1.5号は欲しい。これが切られるようなら3号まで順次太くしていこう。PE0.8号のフロロリーダー3号なら、そうそうラインは切られない筈。

 

 ところで、糸の号数表示だが、ナイロンやフロロが糸の太さであるのに対し、PEは重さで決まっているのだそうだ。以前使っていた0.3号のPEが妙に弱く感じたのはそのせいだったのかもしれない。PEラインを買うときは直線強力と号数の両方を見にゃならんというわけか。

 

 この2年半というもの、いろんなラインを手当たり次第に巻いてみた結論としては、エギだけでなく使うラインのメーカーも統一するというのが、いちばん世話がないようである。イカ釣りにはラインマーキングの入った4本縒りというのが穏当な線である気がする。

 

 メーカーはよつあみやサンラインが筆頭だけれど、値段も先鋭的である。ラインメーカーの糸の方がそれはいいんじゃないのという気はするものの、天下のシマノに間違いはなさそうだし、GOSENやシーガーも有名である。

 

 折角だからGOSENにしてみようか。父が昔テニスをしていたせいか、妙に親しみを感じるんだよな。『Smash』にガットの広告がよく出ていたが、今もそうなのか知らん。ナチュラルシープガット、今もあるのだろうか。

 

 どうやら贔屓というものは、こうしたちょっとしたことで決まってくるもののようである。