香松

 ようやっとのことでタコが釣れた。満潮前に浜から投げたら釣れてくれたのである。

 

 この前たまたま北海道産のミズダコの刺身を買って「ミズダコってマダコにはかなわんだろ」と思ったら非常に美味だった。

 今回マダコを食べてみて、結論どっちもうまい。まあ瀬戸内にはミズダコは生息していないから、選択の余地はないのやが。

 

 「あれうまい、これうまい」と言うためには、そのものを200回くらいは食べないとわからんと思う。個体差もあるし、こちらの体調もあるし、それくらいしないと判断はこなれてこない。

 このあたり、岩登りの課題のグレーディングをするのと、何ら変わりはないようである。  

 

***

 

 さておき、タコである。以前読んだ『蛸』によれば、中讃地域のマダコの産卵期は8月後半とされており、温暖化をさっ引いてもまあ8月かと思われるので、いま釣れている蛸というのは、産卵前に浅場に寄ってきている親タコということになりそうである。

 

 釣れたらいつも無造作にひっぺがしているが、内臓をよく見ればわかるのかな。ちょっと調べてみよう。

 

 なお、今期はアオリイカが釣れたら塩辛を作る予定。タコでもできそうな気もするが、放っておくと脱走されそうである。